「執筆スピードが大事だから、構成なんていらなくない?」
「構成案をなんとなく作っているけど、本当に必要なの?」
上記のように感じている方もいるのではないでしょうか。
筆者も、構成なんて面倒だとライターになった直後は感じていました。
ですが、現在は構成案をしっかりと練ってから記事を書くようになり、その必要性を強く感じているのです。
この記事では、構成の必要性を旅行や晩ごはんなど、“すぐ身近なこと”で解説していきます。
すぐ使える構成に必要な要素もご紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてください。
構成=地図 目的を達成する便利なツール!
構成は一言で言うと、地図です。
例えば、東京から大阪へ最短で行きたいとしましょう。
私たちは当然、Googleマップなどを駆使して新幹線が最短で行けるルートだと導き出し、迷わずチケットを購入すると思います。
しかし、地図と知識がなければどの道が最短か分からず、船で行くという間違った選択をする可能性があります。
例えが日本で分かりづらければ、海外旅行で考えても大丈夫です。
スペインへ行く場合、どこで乗り継ぎをすれば安く早く行けるのか、やはり地図がないと考えられないでしょう。
筆者も含め、多くの日本人が海外旅行へ行けないのは、目的地までの最適解が分かりづらいからだと思います。
話が逸れましたが、
構成は地図と同じで、文章の目的を無駄なく達成するための道しるべです。
そう考えると、構成づくりは無駄なものではなく、むしろ必要なのが分かると思います。
嘘でしょ!? 構成がないとそんな事態に?
「ねえ、今日の晩ごはん何がいい?」
「そうだなぁ。じゃあ、シチューがいいな」
晩ごはんにシチューをリクエストするシーンは、一般的な家庭でよくあると思います。
また、次のようなシーンもあるのではないでしょうか。
「はあ。ただいま。おお、いい匂い」
「お帰りなさい。ビーフシチューができてるよ」
まさかシチューをリクエストして、ビーフシチューを作るなんてとんでもない!と感じた方もいると思います。
ここで言いたいのはそうではなく、構成がないと文章におけるビーフシチューができてしまう可能性が、非常に高まるのです。
もしものときや依頼するときに構成案が役立つ
構成なしでライターさんへ依頼すると、思っていたものと違う文章が上がってくる可能性があります。
これは、手を抜いたわけではなく、最善を尽くした結果そうなってしまうのです。
ですが、構成案があれば目的や執筆内容が互いに共有されているため、クオリティの差を最小限に抑えられます。
依頼する以外にも、緊急のアクシデントや長文執筆の際に役立ちます。
構成があれば他のライターさんが対応できる
もし執筆ができなくなっても、構成案があれば他のライターさんが巻き取って対応できるため、最悪の事態を免れます。
むしろ、構成案をしっかり作っていたことを感謝されるかもしれません。
長文執筆では構成がないと致命的
1万文字を超えるような長文執筆の際は、構成がないと致命的です。
小説を例に説明します。
ストーリーの冒頭で、主人公が辛いもの嫌いだったとしましょう。
しかし、構成案がない状態で書き進めると、ストーリーの後半で主人公がむしろ辛いものを美味しく食べているようなシーンを違和感なく書いてしまうのです。
さらに、主人公が辛いものを好きな方が面白いとなった場合、ストーリーの冒頭から書き直し、矛盾点がないか探す必要が出てきます。
構成という形でプロット(物語の流れを端的に示したもの)を打っておけば、設定の矛盾に気づき、修正も簡単です。
ほかのメリットとして、そのストーリーが面白いのかも分かるため、書き上げてからがっかりする場面も減るでしょう。
構成に必要な要素
構成に必要な要素とゴールは何でしょうか?
それは、他人が9割理解できる状態が理想であり、ゴールです。
以下に構成に必要な要素とポイントをまとめました。
① 記事の目的・ゴール設定
この記事で読者に何を持ち帰ってもらいたいか?(知識・行動・気づきなど)
★ゴールまでの導線を考えられるとベスト!
② 読者像(ターゲット)
年齢・性別・職業・悩み・レベル感など
★記事タイトルと照らし合わせ、なぜそのターゲットが読むのか深堀りしよう!
③ 全体の構成案(見出しレベル)
読まれる流れを意識し、見出しと構造を設定する
★起承転結やPREP法など、ストーリーを意識!
④ 書く内容・参考情報
すでにある知識や資料、引用したい記事のリンクなどを記載
★他のライターさんが書けるように詳細に記載しよう!
⑤文字数の目安・トンマナ
想定文字数(例:2,000字以内/4,000字以上など)
★明るい雰囲気/論理的に/共感重視など、方針も添えておこう
⑥ CTA(記事の終わりで促すアクション)
関連記事への導線、商品やサービス紹介
★どう誘導するのか記事との関連が分かるとベスト!
仕事内容に応じて、構成に必要な要素は変化する場合があります。
その際は、柔軟に対応するようにしましょう。
また、筆者が一番大事だと思うのは、なんとなくで作成しないことです。
構成あるあるに、存在しないものが含まれているといった事態があります。
そうなると、再度リサーチが必要なほか、依頼主に目的を確認しなければいけません。
せっかく無駄なく書けるはずの構成案が、かえってロスを招いてしまいます。
社会の情勢や最新情報は常に変化するため、似た内容だったとしても、リサーチは怠らないようにしましょう。
構成が必要な理由 まとめ
この記事では、構成がないとどうなってしまうのかを書いてきました。
ですが、構成はとても便利で、やさしさに溢れたツールだと思うのです。
迷わずに、そして自信が持てる構成案は、ライターの武器といってもいいでしょう。
文章術も大切ですが、構成力もぜひ磨いてくださいね。
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